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マンション売却の都市伝説を徹底検証!信じていい情報・悪い情報は?

マンション売却を考えたときに、「売るタイミングを間違えると大損する」「リフォームしなければ売れない」といった「都市伝説」を聞いたことがありませんか?これらの「都市伝説」は本当に信じていいのでしょうか?今回は、マンション売却に関する代表的な都市伝説を徹底検証し、信じるべき情報と避けるべき誤解を整理してお伝えします。

1. マンション売却の都市伝説とは?

様々な分野で真偽不明な「都市伝説」は数多く発生し、マンションの売却においてもはっきり言って乱立状態です。

まずは、どうしてマンション売却において都市伝説が発生するのかを考えていきます。

1-1. 都市伝説が広がる理由

ホントなのかウソなのか。どちらとも取れるような内容の話しほど都市伝説が生まれやすいのではないでしょうか。

そういった意味では、一般の人にとって馴染みのない不動産取引ほど、都市伝説が生まれるのに最適な土壌はないかもしれません。

インターネットがない時代と比べれば情報の正確さや透明性は格段にアップしましたが、まだまだ不透明さや複雑なプロセスは残った業界です。

物件の価格だけでは判断することができない情報の精査や、取引に関しての専門知識も、一般の人にとってはわかりにくい部分が多く、そのため口コミや体験談の影響が大きくなりやすいと言えます。

インターネットを使えば数多くの情報を簡単に手に入れることができますが、その情報の真偽を確かめることは難しいため、根拠のない話でも多くの人が信じてしまうことがあります。

特に「損をしたくない」という心理がマンションの売却時に不安を感じさせ、都市伝説を信じる動機となっています。

1-2. 信じてしまう人が多い背景

「損をしたくない」という思いが強ければ強いほど都市伝説を信じてしまう傾向が高くなります。

人生において数少ないマンションの売却では、普段の生活では接することのない大きな金額が動きます。そのため、少しの判断ミスで数百万単位の損失が発生する可能性もあり、売主としての不安が大きくなります。

その結果、そうした不安を取り除き少しでも安心感を得るために、インターネットで情報を探し、根拠の明確でない都市伝説に頼ってしまうことにつながっていきます。

また、知人や親戚の過去の経験談や、インターネット上の噂話に惑わされることも多いです。

売却を成功させるためには、正しい情報源にアクセスすることが重要です。

2. 売却時期に関するウワサの真相

「売却時期」と「売却価格」に関してのウワサの数がズバ抜けて多いのではないでしょうか。まずは売却時期に関してのウワサを見ていきましょう。

2-1. 年末は売れやすいって本当?

「年末はマンションが売れやすい」というウワサはよく耳にしますが、これは必ずしも正しくありません。

ひと昔前ぐらいであれば「新居で新年を迎えたい」と考え、年末前ぐらいにマンションを購入する人も多かったようですが、年末はクリスマスやお正月に向けて多くの人が忙しく、じっくりと物件を探す時間が限られがちです。

ただし、年末はボーナスが支給される時期でもあるため、高額商品を買うにあたっての気持ちが上がりやすい時期ではあるため、売却が成立する可能性がゼロとは言えません。

実際の売れやすさは立地や物件の条件によって異なりますが、大切なのは、年末という時期にこだわらず、相場や需要をしっかりと見極めて売却をすることです。

2-2. 1番売れる季節は春?

「春(年度末)が1番売れる」というのもよく聞く話ですが、これも最近では怪しくなってきました。

今までであれば、春には企業の転勤・異動が多くあり、引っ越し先での新居の購入や、今まで住んでいた家の売却などが発生し、1年の中では1番需要が高まる時期でした。

しかし、コロナ禍になり、人の移動が制限された時期を経たためか、転居を伴う異動も減ったようで、「春だから」という感覚は無くなってきました。

逆に、最近の猛暑の影響なのか、夏場の人の動きがとても鈍くなってきて、「夏はダメだねぇ」の感覚は強くなってきたような気がします。

ですが、1年を通して物件を探している「購入予備軍」は必ずいますので、季節だけに依存するのではなく、競合物件の状況などの市場状況を把握したうえでの最適な価格設定をし、売り出し時期を選ぶことが大切です。

2-3. 5月と9月の動きが悪い

これは愛知県限定なのかもしれませんが、5月と9月はお客さんの動きが悪いような気がします。

トヨタ自動車があり「トヨタカレンダー」で動く人が多いためか、祝日を含んだ3連休なんかは全然問い合わせが入りません。特に「土・日・月」の3連休は最悪です。まだ「金・土・日」の3連休の方が可能性があります。

日本人ですからね、盆暮れの休みは必要な気もしますが、ゴールデンウイークやシルバーウイークって必要ですか?

だいたい日本は祝日が多すぎなんですよ。土日休みのサラリーマンなんて、盆暮れの休みと祝日、有休を合わせたら年の1/3休みですよ。

どうせ休むのなら、祝日をなくして有休を40日にした方が絶対に効率がいいと思うんですが、どうですか?同調圧力の好きな日本人には向いてないのかな?

3. 売却価格を高くするための「裏技」の実態

「こうすると高く売れますっ!」なんてウワサも多いですね。実際はどうなんでしょう?

3-1. 査定依頼を複数の不動産会社にする

よく聞きます。2割正解、8割不正解もしくはムダな作業、と思います。

例えば、不動産会社5社に査定をしてもらった結果がこのようになったとします。
A社B社C社D社E社
2,000万2,100万2,000万2,200万2,400万

5社の査定の平均は「2,000万+2,100万+2,000万+2,200万+2,400万=10,700万÷5社=2,140万」になります。

この結果をもとに、売り出し価格を2,150万~2,200万ぐらい。多少の値段交渉や値下げをしても2,000万ぐらいでは売れるかな?と見込んで売却を進めるのであれば、複数の不動産会社に査定を依頼した成果はあるかと思います。

ですが、最近は「こんなに高く売れるんだっ!」と最高値の2,400万円を信用して、売り出し価格を2,400万に設定する売主さんが増えてきています。

2,400万円の査定価格に確固とした根拠があるのであれば問題ないのですが、査定した不動産会社が媒介契約を獲りたいがために高値査定をしたのであれば問題です。

相場と比べて高すぎる価格で売り出しても購入希望者からは見向きもされません。結果として販売期間も長くなり、何度か値下げをした後に妥当な金額で売れればまだしも、販売期間の長期化から足元を見られて1,900万、1,800万での成約になる可能性もあります。

不動産会社の査定は、車を売る時のように「この値段で買い取ります」の買取査定ではなく、「この値段なら売れると思います」の予想価格の査定価格ということを忘れないようにしてください。

【参照】失敗せずに一括査定サイトを利用するための5つのポイント

3-2. 不動産会社との契約形態を適切に選ぶ

不動産会社に売却を依頼する「媒介契約」には

●専属専任媒介契約
●専任媒介契約
●一般媒介契約

この3種類があります。

契約の種類によって、売主が守らなければならないこと、不動産会社がやらなければならないことの取り決めがあります。

世間の不動産会社は「弊社に任せていただければっ…」と、専属専任もしくは専任媒介契約を結びたがります。

ですが、媒介契約の種類によって不動産会社の販売活動が変わることも特にありません。そして、媒介契約の種類によって成約価格が変わることもないでしょう。

しいて言うのであれば、築年数の経った戸建てやマンションなど、売りづらい物件は専属専任もしくは専任媒介。築浅や人気エリアの物件であれば一般媒介がいいのかと思います。

【参照】媒介契約ごとの特徴を理解する

3-3. 値引き交渉を前提とした価格で売り出す

どれぐらいの金額を前提として考えるかによります。

たしかに、値段交渉は「ある」前提で考えていただいた方がいいと思います。

そのため、交渉を前提として売却価格を設定するのは問題ないのですが、「少しでも高く売れれば」と、交渉の幅を大きく取りすぎて、相場とかけ離れた価格で売り出してしまうと逆効果になることが多いです。

理由としては、最初に高すぎる価格を設定すると、「高すぎっ!」と買い手から見向きもされず市場に長く残り「売れ残り」と見なされ、後々に価格を下げても売れにくくなります。

「ひょっとしらもう少し安くなるかも」と買い手が思ってくれるような価格を設定し、早期に買い手を見つけることが、最終的な利益を最大化するポイントです。価格は市場の相場をしっかりと見て設定しましょう。

4. 「こうすれば売れるかも」と考えた行動の誤解

少しでも高く、少しでも早く売りたいとの思いから、ついついやってしまいがちな行動があります。でも、案外そういった行動は不要なことが多くあります。

4-1. リフォームしたほうが売れるのでは?

「少しでもキレイな方が売りやすいのでは」との考えでしょうが、これは必ずしも正解ではありません。

たしかに、リフォームをすればお部屋を魅力的に見せる事にはつながりますが、費用対効果を考えるとあまりオススメできる行動ではありません。

中古のマンションを購入する人は、購入後に自分の好みや予算に合わせてリフォームをすることを前提に考えています。そのため、売主が良かれと思って行ったリフォーム工事も結果としてムダになってしまうことも多々あります。

「掃除が行き届いてなくて汚い部屋」は問題外ですが、築年数が経って「古い部屋」なのは買い手も承知の上です。

リフォームをするのであれば、その費用分の値段を下げた方がいい結果につながる可能性が高くなります。

4-2. ホームステージングをやってみる

ホームステージングとは、家具やインテリアを専門のコーディネーターにお願いをしてモデルルームのようなお部屋にすることです。

居住中であればムリなのですが、引っ越しをして空き部屋になった際に、少しでも写真映えがするようにとか、内覧時の印象を良くするためにとかで不動産会社から勧められることもあるようです。

ですが、なにごともタダではできません。15万~20万程度の予算は必要になってきます。

ホームステージングがしてあるお部屋に見学者が来た際には、「やっぱり家具があるとイメージが湧きやすいね」とのコメントはありますが、「じゃあ買おうか」となったことは記憶にないです。

やはり、間取りであったり価格であったり、物件そのものの魅力がなければ購入には結びつきません。やらないよりはやった方がいいのでしょうが、必須ではないかと。

あまりしつこく不動産会社が勧めてくるようでしたら「いくらバックもらえるの?」と聞いてみてください。きっとパッタリと勧めてこなくなると思います。

まとめ

いつかどこかで聞いたことがあるような、マンション売却においての都市伝説のお話をしてきました。

マンションの売却方法には「これっ!」といった正解はありません。正解がないため売主さんも不安になり、いろいろ調べていく中でインターネットや友人・知人などからの情報に頼ってしまうのでしょう。

ですが、マンションの売却をするためには不動産会社の担当者を信じることが1番です。査定の段階から担当者の人柄を見極め、信頼できる担当者と一緒に考えながら売却を進めていってください。

お困りの際にご連絡いただければ、精一杯のお手伝いをさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。



この記事を書いた人


 エイチ・コーポレーション 代表:林  裕 地


【経 歴】
住宅リフォームの営業を経て不動産売買仲介会社に転職。エイチ・コーポレーションを平成26年に開業。

結婚のタイミングで新築マンションを購入。その後の子育てや離婚、マンションの売却を経ての中古マンション購入など、実体験に基づいての様々なご提案ができます。

保有資格:宅地建物取引士/ファイナンシャルプランナー/福祉住環境コーディネーター など

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