「家は早く買った方が得」「若いうちにローンを組むべき」こうした考え方の一方で、離婚時に不動産が原因で深刻なトラブルになるケースがあることも事実です。
将来の離婚リスクを考えたとき、「家を買うベストなタイミング」の正解はいつなのでしょうか。
この記事では、財産分与・住宅ローン・名義の実務を踏まえ、離婚に強い不動産購入の考え方を不動産実務目線で解説します。

1. 将来の離婚を考えると「家は早く買うべき」と言われる理由
早いタイミングで不動産の購入を勧められる理由の多くに「住宅ローン」と「資産の形成」があります。
特に、将来の離婚リスクを想定して考えた場合、「ローンの残高が少なければ売却しやすくなる」といった点に注目が集まります。
ここでは、不動産の早期購入がどうして離婚に対して”強そう”に見えるのか、その根拠を整理します。
特に、将来の離婚リスクを想定して考えた場合、「ローンの残高が少なければ売却しやすくなる」といった点に注目が集まります。
ここでは、不動産の早期購入がどうして離婚に対して”強そう”に見えるのか、その根拠を整理します。
1-1 ローン残高が減ることでオーバーローンを避けやすい
車が無くても生きていくことはできますが、家が無ければ生きていくことはできません。そのため、生きていくために必要な家を「買う」のか「借りるのか」は永遠のテーマになっています。
早いタイミングでの不動産の購入を勧められる最大の理由は住宅ローンです。
ごくごく一部のお金持ちを除けば、家を買うにあたっては住宅ローンを利用することになります。住宅ローンを利用する銀行の審査を通過するためには、「健康」「収入」「年齢」「勤続年数」など、様々な条件をクリアする必要があります。
無事に審査をクリアし、家を買ってしまえばこっちのもの。その後は粛々と返済をしていけば、不健康になろうが転職をしようが関係ありません。
そしてなにより、早い時期に購入すればその分返済は早く進み、万が一にも離婚の話しが持ち上がったとしても、その時点でのローン残高が少なくなりやすいというメリットがあります。
不動産を購入した夫婦の離婚時に一番の問題になるのは、売却価格 < ローン残高(オーバーローン)の状態です。
こうなってしまうと売りたくても売れず、夫婦関係が破綻しているにもかかわらず、住宅ローンを返済するためだけに婚姻生活を続けるという事態に陥ります。
不動産の早期購入はこのリスクを下げられる可能性があるという点で「離婚に強そう」に見えるのです。
早いタイミングでの不動産の購入を勧められる最大の理由は住宅ローンです。
ごくごく一部のお金持ちを除けば、家を買うにあたっては住宅ローンを利用することになります。住宅ローンを利用する銀行の審査を通過するためには、「健康」「収入」「年齢」「勤続年数」など、様々な条件をクリアする必要があります。
無事に審査をクリアし、家を買ってしまえばこっちのもの。その後は粛々と返済をしていけば、不健康になろうが転職をしようが関係ありません。
そしてなにより、早い時期に購入すればその分返済は早く進み、万が一にも離婚の話しが持ち上がったとしても、その時点でのローン残高が少なくなりやすいというメリットがあります。
不動産を購入した夫婦の離婚時に一番の問題になるのは、売却価格 < ローン残高(オーバーローン)の状態です。
こうなってしまうと売りたくても売れず、夫婦関係が破綻しているにもかかわらず、住宅ローンを返済するためだけに婚姻生活を続けるという事態に陥ります。
不動産の早期購入はこのリスクを下げられる可能性があるという点で「離婚に強そう」に見えるのです。
1-2 売却・住み替えの選択肢を持ちやすい
2. 早期購入が離婚時に有利になるケース・不利になるケース
実務上では「買える時に、買ってもいいと思える物件があれば、早く買った方がいいですよ」とアドバイスをしているのですが、全てのケースにおいて早期購入が必ずしも有利になるとは限りません。
むしろ、購入時の条件次第では離婚時に大きな足かせになることもあります。
ここでは「うまくいくケース」と「失敗するケース」を分けて解説します。
むしろ、購入時の条件次第では離婚時に大きな足かせになることもあります。
ここでは「うまくいくケース」と「失敗するケース」を分けて解説します。
2-1 有利になるケース:単独名義・適正価格で購入している場合
家の早期購入が離婚時においてプラスに働くのは、次のような条件を満たしている場合です。
こういった、ある意味当たり前の条件で家を購入していた場合であれば、離婚時には
といった判断がしやすくなり、離婚協議も比較的スムーズに進みます。
重要なのは、「いつ買うか」ではなく「売却することも見据えての出口戦略をしているか」です。
このあたりの考え方は、以前に書いた「家は一生に一度の買い物」は今の時代に合っているのか?ライフステージから再考も参考にしていただければと思います。
・単独名義でどちらか一方の単独ローン
・収入に対して無理のない購入価格
・売却しやすい立地・間取り
・収入に対して無理のない購入価格
・売却しやすい立地・間取り
こういった、ある意味当たり前の条件で家を購入していた場合であれば、離婚時には
・売却して現金化し財産分与
・名義人が住み続け、手持ち資金で清算
・名義人が住み続け、手持ち資金で清算
といった判断がしやすくなり、離婚協議も比較的スムーズに進みます。
重要なのは、「いつ買うか」ではなく「売却することも見据えての出口戦略をしているか」です。
このあたりの考え方は、以前に書いた「家は一生に一度の買い物」は今の時代に合っているのか?ライフステージから再考も参考にしていただければと思います。
2-2 不利になるケース:共有名義・ペアローンを選んだ場合
3. 離婚時に本当に揉めるのは「購入時期」ではない
離婚に伴う不動産売却の相談で多いのは、「いつ買ったか」ではなく、名義・ローン・負担割合の不一致です。
購入する時には重視されず、ある意味「なぁなぁ」で済まされがちなポイントが、離婚時には一気に表面化します。
購入する時には重視されず、ある意味「なぁなぁ」で済まされがちなポイントが、離婚時には一気に表面化します。
3-1 財産分与は“実際の負担”より“形式”が重視される
離婚時の財産分与の原則は、「婚姻期間中に形成された財産は1/2の割合で分割する」です。
といったような事情があったとしても、名義や契約内容が重視されるケースがほとんどです。
そういった、ある意味機械的な判断が、離婚という感情面から発生した夫婦においては「それはそうかもしれないけど、それでは納得できない」といった感情面での問題につながり、離婚トラブルが長期化する原因の1つとなります。
・購入時にどちらか一方が頭金を多く出した
・実生活においては一方がローンを多く払った
・実生活においては一方がローンを多く払った
といったような事情があったとしても、名義や契約内容が重視されるケースがほとんどです。
そういった、ある意味機械的な判断が、離婚という感情面から発生した夫婦においては「それはそうかもしれないけど、それでは納得できない」といった感情面での問題につながり、離婚トラブルが長期化する原因の1つとなります。
3-2 感情トラブルを生む典型パターン
4. 離婚に強い不動産購入の具体的な設計
3組に1組が離婚をする現代において、離婚のリスクをゼロにすることはできません。
しかし、いざ事が起こった際に揉めにくい不動産の買い方は確実に存在します。
この章では、不動産の購入において実務的に有効な設計を具体的に整理します。
しかし、いざ事が起こった際に揉めにくい不動産の買い方は確実に存在します。
この章では、不動産の購入において実務的に有効な設計を具体的に整理します。
4-1 単独名義・単独ローンが最もシンプルな理由
離婚をするにあたっての不動産売却を最も簡単に処理できるのは、単独名義・単独ローンです。その理由としては、
などが挙げられます。
「ぺアローン、収入合算しないと買えないよ~」といった意見もあるかもしれませんが、離婚する可能性を見据えて家を買うのであれば、単独名義・単独ローンで購入いておくのが、最も合理的でシンプルな選択肢です。
【参照】離婚の可能性を考慮して不動産を購入する際の4つのポイント
・売却判断を一人でできる
・住み続ける判断も一人でできる
・財産分与の計算がしやすい
・住み続ける判断も一人でできる
・財産分与の計算がしやすい
などが挙げられます。
「ぺアローン、収入合算しないと買えないよ~」といった意見もあるかもしれませんが、離婚する可能性を見据えて家を買うのであれば、単独名義・単独ローンで購入いておくのが、最も合理的でシンプルな選択肢です。
【参照】離婚の可能性を考慮して不動産を購入する際の4つのポイント
4-2 売れる立地・間取りを最優先すべき理由
家の購入は人生においての大きな決断の1つですが、そんな決断を脆くも崩れさせるのが「離婚」です。
リスクとしては避けて通ることができない離婚ですが、少しでもスムーズに対処・解消するためには、「スムーズな家の売却」が大切です。
家を売却するために重要なことは流動性です。具体的には、
「デザイナーズ」とか「感性」などと言った「刺さる人には刺さる」ような家は、時代の変化とともに陳腐化しやすいものです。
離婚に限らず、住み替えを考えた時などに「売りづらい」ような家は選ばないようにしてください。
リスクとしては避けて通ることができない離婚ですが、少しでもスムーズに対処・解消するためには、「スムーズな家の売却」が大切です。
家を売却するために重要なことは流動性です。具体的には、
・駅からの距離
・需要のブレない定番の間取り
・万人に受け入れられる、ある意味「無個性」な物件
・需要のブレない定番の間取り
・万人に受け入れられる、ある意味「無個性」な物件
「デザイナーズ」とか「感性」などと言った「刺さる人には刺さる」ような家は、時代の変化とともに陳腐化しやすいものです。
離婚に限らず、住み替えを考えた時などに「売りづらい」ような家は選ばないようにしてください。
4-3 「住むための家」と「資産としての家」を混同しない
5. それでも迷う人へ|買う前に考えるべき判断軸
「早く買うべきか」「まだ待つべきか」この問いに正解はなく、永遠に続くジレンマです。
ただし、判断基準を間違えると後戻りは難しくなります。
ただし、判断基準を間違えると後戻りは難しくなります。
5-1 優先すべきは安定か柔軟性か
いつになっても家を買わず賃貸暮らしをしている人がいう定番のセリフに、「賃貸だったらいつでも引っ越せる」があります。
たしかに、家を買ってしまうと色々と制約が増え、生活基盤が固定されてしまう面もあります。
ですが、そういった「制約」や「固定」を違った面から考えて見ると、「家族としての安定」とも捉えられます。
「夫婦として、家族として、この場所で、この家でしっかりと暮らしていきたい。」そんな考えを持つことができるのであれば、早く家を買ってしまった方が合理的です。
一方で、家族としての将来が不透明で不安が拭えないような状況であれば、「今はまだ買わない」といった選択も立派な戦略と言えます。
たしかに、家を買ってしまうと色々と制約が増え、生活基盤が固定されてしまう面もあります。
ですが、そういった「制約」や「固定」を違った面から考えて見ると、「家族としての安定」とも捉えられます。
「夫婦として、家族として、この場所で、この家でしっかりと暮らしていきたい。」そんな考えを持つことができるのであれば、早く家を買ってしまった方が合理的です。
一方で、家族としての将来が不透明で不安が拭えないような状況であれば、「今はまだ買わない」といった選択も立派な戦略と言えます。
5-2 不安があるなら「買わない」も合理的
まとめ
家を早く買うことが離婚対策になるわけではありませんし、家族が幸せになるわけでもありません。
重要なのは、「万が一離婚することになったとしても、資産として動かせる不動産を選んでいるかどうか」。これに尽きます。
もし
などで悩んでいる方は、自分自身が家を買い、離婚し、売却し、また購入をした経験を持っているわたしにご相談ください。
実体験をもとにした有意義なアドバイスをさせていただきます。
この記事を書いた人

エイチ・コーポレーション 代表:林 裕 地
【経 歴】
住宅リフォームの営業を経て不動産売買仲介会社に転職。エイチ・コーポレーションを平成26年に開業。
結婚のタイミングで新築マンションを購入。その後の子育てや離婚、マンションの売却を経ての中古マンション購入など、実体験に基づいての様々なご提案ができます。
保有資格:宅地建物取引士/ファイナンシャルプランナー/福祉住環境コーディネーター など
重要なのは、「万が一離婚することになったとしても、資産として動かせる不動産を選んでいるかどうか」。これに尽きます。
もし
・将来の住み替え
・売却のしやすさ
・離婚時の整理方法
・売却のしやすさ
・離婚時の整理方法
などで悩んでいる方は、自分自身が家を買い、離婚し、売却し、また購入をした経験を持っているわたしにご相談ください。
実体験をもとにした有意義なアドバイスをさせていただきます。
この記事を書いた人

エイチ・コーポレーション 代表:林 裕 地
【経 歴】
住宅リフォームの営業を経て不動産売買仲介会社に転職。エイチ・コーポレーションを平成26年に開業。
結婚のタイミングで新築マンションを購入。その後の子育てや離婚、マンションの売却を経ての中古マンション購入など、実体験に基づいての様々なご提案ができます。
保有資格:宅地建物取引士/ファイナンシャルプランナー/福祉住環境コーディネーター など