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離婚することは簡単!でも、成立させるまでは大変。円満離婚への準備を考える

離婚の手続き自体は役所へ離婚届を提出すれば完了する、とてもシンプルなものです。ですが実際には感情面、経済面、そして子どもへの影響など数多くのハードルが存在します。今回は、巷のブログで書かれている内容に、自分自身の実体験を織り交ぜて、どうやったら円満離婚を叶えることができるかを考えていきます。

1. 離婚することは「簡単」と言える理由

離婚を考えている当事者としてみれば「何を無責任なっ!」と思われるかもしれませんが、日本において「離婚すること」事態はけっこう簡単です。その理由を説明していきます。

1-1 ドラマのような離婚劇はまずありえない

ふざけて言っている訳ではなく、実際に離婚をすること自体は簡単です。

離婚の方法には「協議離婚」「調停離婚」「裁判離婚」の3つの方法があります。事細かに見ていくと、「審判離婚」とか「和解離婚」とか他にも方法はあるようですが、ほとんど利用されていることはないようです。

ドラマに出てくるような、夫婦がお互いに憎しみ会って財産分与や慰謝料で揉めるような離婚は「裁判離婚」になるんでしょうね。こうなるとドロ沼離婚劇になるのでしょうから簡単とは言えない状況だと思います。

ですが、実際にはそんなドラマチックな離婚劇はなく、令和5年に離婚をした夫婦の約9割が「協議離婚」を選んでいるようです。
【参照】離婚の種類別にみた年次別離婚件数及び百分率 厚生労働省 人口動態調査

「協議」なので、夫婦2人が冷静に話し合って離婚に至るわけですから、ある意味「離婚することは簡単」と言ってもウソにはならないのではないでしょうか。

1-2. 合意に至るまでは平たんではない

手続き的には「簡単」に見える協議離婚ですが、実際には離婚に至るまでの感情論や、財産分与などの経済的な話し合い。そして子どもがいる夫婦であれば離婚による子どもへの影響など、考えることは多岐に渡ります。

このような心理的な部分や金銭的な部分をいかに円満に解決することができるかが、実際に離婚を成立させるためには大切になってきます。

2. いきなり「離婚したい」は事故のもと

結婚と同じく、離婚も自分1人の気持ちだけではできないことです。

結婚生活を続けている中で離婚したい気持ちが大きくなってきたとしても、いきなり相手に離婚の意思を告げてしまうのは不要な事故を招くことにつながりかねません。

まずは冷静になって、ホントに離婚したいのかどうかを見極めながら、できる限りの準備を進めることが必要です。

2-1 どうして離婚したいかを考える

「他に好きな人ができた」はダメです。

そうではなく、この先何年にも渡って一緒に暮らしていくことができるのかどうかです。暮らしていけないのであれば、どうして暮らしていけないのかを考えましょう。

その理由は人それぞれ。他人が聞いたら「えっ、そんなことで⁈」と思われるようなことでもOKです。自分自身が我慢できない理由であれば何でもいいんです。離婚するのは自分なのですから他人にとやかく言われる筋合いはありません。

まずは離婚したいと思った理由を、冷静になってしっかりと考えましょう。

参考までに、僕の場合の離婚理由はこちらに書いてあります。
子どもがいる男が離婚を決断した理由とは

2-2 慰謝料案件は発生させないように

浮気やDVなど、離婚協議を進めるうえで慰謝料が発生する可能性のあるようなことは慎みましょう。

あくまでも離婚の理由は「性格の不一致」に落ち着かせるのが一番です。

円満離婚をするためにも、普段の生活には今まで以上に気を付けるようにしてください。

2-3 共有財産を洗い出す

結婚生活が何年かにもよりますが、結婚生活が長くなればなるほど、よっぽどの資産家の家系でなければ特有財産の証明なんてできなくなると思います。
【参照】離婚における特有財産の証明方法とポイント

財産分与で揉める可能性を少なくするためにも、共有財産としてあるものを洗い出しておき、実際にどれぐらいの価値があるのかを計算してみましょう。

この時に問題になるのは、やはり不動産でしょうね。住宅ローンの残債額を調べ、実際に売却したらいくらぐらいで売れるのかを把握する必要があります。

今すぐに売却をするわけではないので、手っ取り早く一括査定サイトを使ってみるのも一つの方法です。査定サイトを利用する際には、提示された査定価格の2割減ぐらいの価格で考えておくと、あとあと苦労することがなくなると思います。
【参照】失敗せずに一括査定サイトを利用するための5つのポイント

アンダーローンなら一安心ですが、オーバーローンだと色々考える必要が出てきます。

3. 離婚後を見据えての準備

自分の気持ちと向き合って離婚したい考えが固まったのであれば、離婚後の生活に向けての準備を始めていきましょう。

3-1 身の回りの事はできるように

男性目線で考えると、自分の身の回りのことをできるようにしておくことは大切です。料理、洗濯、掃除、その他の家事など、生きていくうえで必要なスキルを磨くように心がけましょう。

今まで奥さんに頼り切っていた人がいきなり家事をやりだすと怪しまれますが、そこは上手にやってください。

女性の方に直接聞いたことがないので、あくまでも想像なのですが、40代50代になって再婚を考えるのであれば生活スキルは必須になってくるのではないかと。

再婚相手として考えるのは当然同年代の女性の割合が多いと思います。当然ですが、相手も離婚歴のある場合も多くなります。

そんな女性が再婚相手として男性を選ぶ際に、「元の旦那みたいに自分のことを何にもできない男」を選ぶ可能性は低いのでは。今さらお母さんにも家政婦にもなりたくないでしょうしね。

再婚するにしても1人で生きていくにしても、生活スキルは上げておいた方がいいと思います。

3-2 子どもとの関係を見直す

親権は諦めましょう。十中八九奥さんに獲られます。

子どもが中学生や高校生になれば、自分の意志で会う会わないは決めるようになります。そんな時に「会ってもらえる」ような関係を作っておくことが大切かと思います。

家族のために一生懸命働いてきたのに、「お父さんはいつも家にいなかった」と言われる不条理はありますが、過去は変えられませんので、未来に向けてできることをやっていきましょう。

3-3 バレない程度のへそくりを

財産分与もあるので、あまり露骨にやっても問題になりますが、できることならへそくりは作っておきたいですね。まぁ、恐らく相手もやってますからお互い様です。

そんなに大きな金額じゃなくてもいいので、少しずつでも作っておくと気分的にラクになりますよ。

4. 世間で言われている離婚で大変なこと

離婚系のブログには「離婚すると色々大変」と書かれていますが、全部が全部当てはまるものではないかと。

「心配事の9割は起こらない」の言葉もあるように、実体のないことに関して悩みすぎてしまってもいけません。

離婚あるあるの内容にはなりますが、考え方しだいでクリアできる「大変」もたくさんありますよ。

4-1 交渉から成立まで時間がかかる

「離婚したい」「わかりました」で即決するわけがないですよね。お金の話しや子どもの話などを詰めていくと半年~1年ぐらいはかかるんですかね。

無事に成立するかどうかの不安を抱えながらの生活はストレスが溜まるでしょうが、それはそれとして割り切っていくしかないと思います。

「早く離婚したいっ!」の気持ちから焦ってしまうと悪い結論になってしまう確率が高くなります。ある程度のんびりと考えていただければと。

4-2 離婚して環境が変わることへのストレス

離婚交渉中も含めて、離婚に係る事でのストレスはあるでしょう。

ですが、そのストレスがイヤなら離婚せずに今の暮らしを続ければいいだけの話しです。そのストレスと、今の暮らしを続けることでのストレスのどちらを選択するかの違いです。

そんな分かり切ったことで悩むのであれば、最初から離婚することなんか考えない方がいいです。

4-3 役所での手続き

これはめんどくさかったです。

でも、これもしょうがないんです。これをクリアしないことには離婚が成立しないんですから。環境へのストレスと同じく、これがイヤなら離婚をヤメてください。離婚経験者の誰しもが乗り越えてきたハードルです。

4-4 調停や裁判になったら…

大丈夫です。日本の離婚の約9割が協議離婚です。離婚相談=弁護士なんてのは、あの人たちの方便です。

ただし、慰謝料案件の場合は別です。必要に応じて弁護士に頼んだ方がいいと思います。

現実には、離婚相談=友人・知人で事は足ります。もしくは、自分1人でじっくりと考えるです。1番頼りになるのは、離婚経験者の友人・知人です。

身近にいなければ連絡ください。いつでも無料相談にのります。

4-5 親権について

ほぼ100%母親が持って行きます。男親は諦めましょう。

4-6 養育費について

これは大変でしょうね。でも、親としての責任ですから、しっかりと果たすようにしましょう。

多分、協議離婚で1番揉めるところじゃないですかね。金額もそうですし、ちゃんと支払いを続けるための担保の話しであったり。

離婚して他人となった元嫁のためのお金ではなく、自分の子どものために支払うお金ですから。条件をしっかりとツメて、できる限りの金額を支払うようにしてください。

4-7 周囲への説明

別に不要だと思います。

親や兄弟にも口出しをされる問題でもないですし、離婚してから「離婚した」の連絡だけすれば十分かと。

隣近所の人にもあえて言う必要もないですし、聞かれたって、知られたって全然気にしませんでしたけどね。「離婚しましたよ~」で終了です。

たぶん、身近なところに離婚した人って結構いますよ。なんせ、3組に1組が離婚する時代ですから。全然フツーの事です。

4-8 子どもへの影響

これは気になりますね。

でも、離婚したいと思うほどの夫婦と一緒に暮らすのと、どっちが幸せなんでしょうね。

僕の場合は転校を伴ったので、生活環境や人生観も変わってしまうほどの影響はありましたが、小中学生でも転校しなければさほど心配する必要はないのでは。高校生以上は全然問題ないと思います。

離婚前に子どもと話し合うことはなかなか難しいと思いますので、しっかりと考え、観察をするようにしてみてください。

5. 円満離婚への心の準備

円満離婚のためには、法的・経済的な準備以上に心の準備が大切です

5-1. 離婚を決断する際の心構え

離婚は精神的にも肉体的にも大きな決断です。一時の感情に流されのではなく、自分や子どもの将来を冷静に考え、判断するための時間が必要です。

判断に迷う時には、信頼できる友人や親族に相談してみるのも大切です。

決して焦って結論をだすことは避けてください。

5-2. 実践的な準備の進め方

具体的な離婚の準備としては、経済的な部分をしっかりと行う必要があり、手持ちの現金や夫婦の共有財産、住宅ローンなどの負債の額もしっかりと把握をする必要があります。

離婚後の生活に必要となる資金計画をしっかりと立てる事が、円満離婚に向けて必要です。


まとめ

離婚には大変なこともたくさんありますが、離婚をすることで新たな生活がスタートします。

いろいろ悩むこともあるでしょう。悩んだ時にはお気軽にお問い合わせください。離婚経験者としてのアドバイスと、不動産屋としての売却相談にのらせていただきます。



この記事を書いた人


 エイチ・コーポレーション 代表:林  裕 地


【経 歴】
住宅リフォームの営業を経て不動産売買仲介会社に転職。エイチ・コーポレーションを平成26年に開業。

結婚のタイミングで新築マンションを購入。その後の子育てや離婚、マンションの売却を経ての中古マンション購入など、実体験に基づいての様々なご提案ができます。

保有資格:宅地建物取引士/ファイナンシャルプランナー/福祉住環境コーディネーター など

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